スリープ機能の便利さと、見落とされがちなリスク
Windows 10 には、省電力と作業継続を両立できる「スリープモード」という機能があります。
使用していない間はパソコンの電力消費を抑え、必要なときにすぐ再開できるため、非常に便利です。
しかし近年、一部のユーザーから「スリープから復帰しない」「復帰後にネットワークが使えない」といった不具合報告も増えています。
代表的な不具合の例
ネットワーク関連の不具合
- スリープから復帰後、Wi-Fiや有線LANが無効になる
- インターネット接続が自動で再開されない
- Wake On LAN機能が期待通りに動作しない
USB機器に関する不具合
- マウスやキーボードの動作が不安定になる
- 外付けHDDやUSBメモリが認識されない
- 特定のUSBハブ経由で接続した機器が正しく復帰しない
不具合の主な原因と対処法
このようなトラブルの多くは、「電源管理の設定」や「ドライバの互換性」が原因となっています。
主な対処方法(例)
項目 | 推奨される対処法 |
ネットワークアダプタ | デバイスマネージャー内の「電源の管理」設定で、「このデバイスでスリープを解除できる」のチェックを外す |
USBデバイス | 同様に「電力の節約のために電源をオフにする」設定を無効化 |
全体的な安定性向上 | 最新のチップセット・グラフィック・ネットワークドライバに更新 |
周辺機器との相性 | 一部の古い機器は接続を解除して様子を確認するのが有効 |
Windows 11 では改善されている場合も
なお、Windows 11 では電源管理の精度やデバイス制御の安定性が向上しており、こうした不具合が発生しにくくなっています。もし頻繁にスリープトラブルが起きているようであれば、OSのアップグレードも検討の選択肢となるでしょう。
まとめ
スリープ復帰後の不具合は、日々の作業効率やストレスに直結するトラブルです。
原因の多くは設定で改善可能ですが、場合によってはハードウェアやOS自体の見直しが必要になることもあります。
「最近、動きがおかしいな」と感じたら、ぜひ一度、電源管理やドライバの設定を見直してみてください。